尚絅学院大学

人文社会学類 お知らせ

速報!〈清酒部門〉 Gold(金賞)「尚絅学院大学 大学生の純米大吟醸」

2022/07/11

スペイン酒類国際コンクール『CINVE 2022』

2022年3月末、人文社会学類の松田ゼミ学生3名と健康栄養学類の星ゼミ2名は新澤醸造店で、2泊3日の酒造り体験しました。その体験の中で関わった大吟醸が、このたびスペイン酒類国際コンクール『CINVE2022』清酒部門にて、めでたく金賞を受賞しました。酒蔵の撮影は禁止されているため体験風景をご覧いただくことはできませんが、参加した松田ゼミの学生2名の体験記を一部抜粋し、臨場感を味わっていただきたいと思います。

<体験先の施設・環境について:髙橋心さん>一部抜粋

酒蔵自体は東日本大震災後に建てられたもので、震災以前は宮城県大崎市三本木にあったそうです。想像していた木造の蔵とは異なり、現代の酒蔵という印象を持ちました。震災後、蔵3棟が全壊判定を受け、地下水の成分をはじめとする様々な条件から、川崎町へ酒蔵を移転しました。水の成分によっても、お酒の味は変わるそうで、新澤酒造店では、移転後の醸造酒でファンが増えたそうです。日本酒はその土地にしか出せない味をそれぞれがもっていることを知りました。

<体験3日間:佐々木綾子さん>一部抜粋

一日目は、日本酒に使うお米を手作業でばらす作業でした。室温が高いところでくっついたお米同士を、全体重を使って30分ほどでばらしていきました。2日連続でこの作業をしましたが筋肉痛になりそうなくらい大変な作業でした。二日目で印象に残っているのは大きな樽に700㎏のねり粕を踏み続けていく作業です。何回踏んだか覚えてないくらい2人で踏み続けました。約半年間おいた完成品を見させていただきましたが、香りは日本酒と同じで見た目は味噌でした。最終日に酒粕をいただいたので叔母と一緒に漬物を漬けました。 <体験2日目:髙橋心さん>一部抜粋 〈午前〉仕込み室での作業、製麹、粕踏み 日本酒造りにおいては麹が大事になってくる。また、杜氏が変わることによって、もろみの経過の温度調整が変わってくるため、味が異なる。そのため、同じ銘柄であっても杜氏が変われば味にも変化がでてくる。新澤醸造店の杜氏は自社杜氏で最年少女性杜氏になる。次に蒸米を機械にかけ、冷やしながら製麹・出麹、その後、麹菌が一番繁殖する30度に温度を均一にするために手で揉み混ぜ合わせる。また、伯楽星は食中酒であるため、糖分は抑えめに作られている。日本酒は麹菌の酵素を利用し糖化している(力価)。この力価で糖分の変化を出している。細かく言うと、麹の温度やもろみの水位の違いで変化を出している。 〈午後〉粕踏み 練り粕を作るために空のタンクに酒粕を入れ、踏み込む。踏み込んだ後は、ゴミが入らないようにラップを何重にも重ねる。午前中にもみ混ぜた蒸米の切り返し作業に入り、硬くなった蒸米をほぐす。

■CINVEとは

2007年から開催されているスペイン政府公認のコンクールで、国際的な酒類を審査対象の中心とした品評会を毎年行っています。 現在スペインでは急速に日本食、日本産酒類の認知が高まっており、2019年に日本酒・焼酎部門が新設されました。 CINVEへの出品はスペインでの知名度を上げることに留まらず、ヨーロッパ広域、中南米での販路拡大を見据えられることで注目されています。