【学芸員課程】博物館実習体験記(7)――仙台市縄文の森広場
2026/01/17
人文社会学類の学芸員課程(本学准教授・正田倫顕担当)では、3年の夏から秋にかけて学外の博物館で実習をしています。実習生一人一人が瑞々しい感受性で新しい経験を受け止め、充実した学びを通して成長しています。その体験記の七回目を岩佐有悟さんに執筆して頂きました。
人文社会学類 岩佐 有悟
私は2025年10月16日からの5日間、仙台市縄文の森広場にて博物館実習を行いました。「地域にひらけた博物館」を理念に、体験型イベントや市民参加型の発掘調査を積極的に実施している施設です。本稿では、体験活動やイベント運営に携わる中で、学芸員の業務の多様さと博物館の役割について学んだ実習の様子を報告します。
仙台市縄文の森広場の外観
実習初日は、施設概要の説明を受けたのち、勾玉づくり体験の補助などを通して、教育普及活動の現場における「適切な距離感で見守る指導法」の大切さを学びました。また2日目には、毎年開催されている「秋祭り」に向けて、他大学の実習生と一緒に弓矢体験用の的を作成しました。
職員の方の「1時間のことをするためには準備に10倍の時間を要する」という言葉通り、一つの企画を実現するためには、膨大な準備時間と多くの人の協力が不可欠であることを肌で感じました。学芸員の仕事は、知的なデスクワークだけでなく、こうした体力とチームワークを要する業務が土台にあることを学びました。
弓矢体験の的の強度チェック
実習4日目の「秋祭り」本番では弓矢体験や縄文時代をイメージしたファッション体験などの催しが行われ、会場は大いに賑わいました。私は弓矢体験のサポートを担当し、幅広い年代の来館者の方々と接する中で、相手に応じた声かけや説明の難しさを実感しました。また、安全への細やかな配慮をしながら臨機応変に対応することの重要性を学びました。
縄文ファッション体験を楽しむ様子
実習最終日は、長町南小学校の児童約60名を迎え、土器焼きと勾玉づくりの補助を行いました。高く立ち上る炎の迫力に圧倒されましたが、それ以上に印象に残ったのは、職員の方々の安全指導に対する姿勢です。普段は穏やかな職員の方々が、火を扱う場面では厳しくルールを指導されており、「安全あってこその体験」であるという、教育の現場に立つ者としての責任の重さを強く感じました。
長町南小学校の児童たちと土器焼き体験
この5日間で、博物館は資料を保存するだけでなく、人々の学びを支える活気ある場であることを学びました。多忙な中、温かくご指導くださった職員の皆様に心より感謝申し上げます。今回得た貴重な経験を今後の学習や将来の歩みに活かしていきたいと思います。
岩佐有悟さん