尚絅学院大学

教職課程センターからのお知らせ

2019年度尚絅学院大学「第4回 公開教育講演会」が開催されました

2020/02/13

 2019年度尚絅学院大学「第4回 公開教育講演会」が28日(土)本学5号館5G教室において開催されました。今回は「2020年代の教科書~小学校学習指導要領改訂とデジタル教科書~」というテーマで、 第1部の基調講演では尚絅学院大学 水原克敏先生から「2030年の未来を展望したOECDの新提案と学習指導要領改訂」について、第2部の事例解説では東京書籍編集局次長 林雅也様から「令和2年度版教科書の実際」についてご講演をいただきました。


 水原先生のご講演では、1989(平成元)年学習指導要領改訂以降の学力観(この学力を構成しているのが「知識・理解・技能」「思考力・判断力・表現力」「興味関心・意欲・態度」という構成主義の学力観)から、グローバル化と情報化が進むなかで実際に活用される能力としてのコンピテンシー型学力観へ転換されていること、 この学力観はSDGs(持続可能な開発目標)でも示されている「質の高い教育をみんなに」とも関連し、また2030年を見越して示されたOECDの「キー・コンピテンシー2.0」(責任ある行動をとる力・新しい価値を生み出す力・対立やジレンマを克服する力)によって示されていること、そして今後の学校と教育の課題と展望についてお話しをいただくことができました。 


 林様のご講演では、デジタル教科書の全体的な特徴として主体的・対話的で深い学びにつながる工夫がなされていること、教科書と授業づくりを支援する様々なデジタルコンテンツとのリンクがなされていること、そしてカリキュラム・マネジメントにもつながることについてお話をいただき、次に各教科の具体的な例を用いて学習者用デジタル教科書と指導者用デジタル教科書の特徴について、また特別支援教育においても特別な支援を必要とする場合の様々な工夫、例えばふりがな、分かち書きの表示や文字の大きさや色の選択などの工夫もなされていること、そして教科書や教材をデジタル化する際の諸課題について具体的なお話しをいただくことができました。 


 講演会には、学生の皆さん、学校関係者の方々、行政関係の方々など、100名ほどのご参加をいただきました。講演会終了後には多くの感想が寄せられました。ありがとうございます。その一部をご紹介いたします。

「地域格差や、学習の形態等々、個人や学校だけの力では改善できない問題をどうしていくのか、どう向き合っていくべきなのか考えさせられました。」

「次年度から、新たな教科書が使われる中で今日の講演は参考になった。今後学校で生かしていきたい。」

「大変すばらしい内容ありがとうございました。いろいろ考えることが出来有意義でした。教師の役割の変化を再確認しました。」

「新しい教科書のデジタル教材に触れられ、授業のイメージを組みたてやすくなりました。デジタル教材を便利に使えるのは良いが実際自分の目で見て感動して知識につなげていくことも大切にしていきたいなと思いました。ありがとうござました。」

「大変深い学びをいただきました。また今後の課題も見えてきました。ありがとうございました。」

 

 ご講演をいただいた水原先生と林様に感謝申し上げますとともに、参加していただいた皆様に御礼申し上げます。

 

(教職課程センター)