尚絅学院大学

国際交流エッセイ リレーエッセイ

【国際交流リレーエッセイ 第39回】韓国留学を終えて

2023/03/17

国際交流リレーエッセイ第39回目は人文社会学類の山下初華さんです。山下さんは本学の在学生として初めて韓日共同高等教育奨学金による国費留学生に採用され、2022年度に韓国の協定校、培材(ペジェ)大学に派遣されました。

韓国留学を終えて

こんにちは! 私は 2022 年 3 月から 12 月末まで、協定校である韓国の培材大学に交換留学をしていた山下初華です。約 10 か月間の留学を終えて 、後期は前期とはまた違う学びや発見をすることができたと感じました。

後期も前期と同様に外国人専用授業を中心に、韓国文学や歴史、日本人教授の観光関連の授業を受けました。 前期は韓国での生活や授業に慣れること、ついていくことに必死だったのですが、後期からは余裕を持って過ごすことができました。 また授業や韓国人の友 人との会話を通して、苦手だった会話とリスニングも 日常生活を送る上で困らないレベルまでに上達できたことを感じられる場面が増えたと実感しました。そのため後期では授業の予習復習も行いながら、韓国語能力試験(TOPIK)の受験対策に時間を費やしました。その結果、TOPIKでは5級を取得することができました。目標であった6級には惜しくも届かなかったのですが、大学在学中に6級を取得できるように勉強を続けていくつもりです。

培材大学の正門です

培材大学の正門です

後期はサークルには所属していなかったのですが、授業やメントメンティープログラムで仲良くなった友人達、友人の友人とも交流を増やすことができました。韓国語で会話することにも慣れ、前期よりもコミュニケーションの幅が広がったと感じることが 多かったです。また日本で就職試験を受ける韓国人の学生に、日本語を教える貴重な体験をしまし た。韓国語で、日本語の文法や表現を説明することはとても難しかったのですが、この経験を通して韓国語のレベルが一段と上がったと実感しました。さらに私が外国人だと分かると、カフェやスーパーの店員の方をはじめ、屋台やタクシーの運転手の方なども話しかけてくださるので、現地の方との会話も難なく楽しめるようになったことがとても嬉しったです。

そして後期も韓国国内を旅行し、アイドルのコンサートにも行きました。旅行では江陵(カンヌン)という韓国の東北部にある地域に行きました。海沿いの地域なので、いくつか有名な海水浴場や海産物を扱うお店が多くありました。町は昔ながらの市場やお店が立ち並ぶ場所が多かったのですが、現代アートが楽しめる美術館やカフェもあり二度楽しめるような観光地でした。またソウルのすぐ南に位置する水原(スウォン)という地域にも足を運びました。水原はユネスコ世界文化遺産に登録された水原華城(スウォンファソン)という歴史的建造物があり、ソウルから約30分の行きやすい観光地としても有名です。水原も江陵と同じく、歴史的建造物や昔ながらの街並みを残しながら発展してきた 地域です。  

江陵の海水浴場と美術館

江陵の海水浴場と美術館

このように留学中にいくつかの地域に足を運びながら、韓国は昔と現在が上手く混在している印象を受けました。そのためどこの地域に足を運んでも、韓国の昔と現在を堪能できると思います。さらに大学の授業でも韓国の歴史を学んでいた時に、教授が「韓国は1つの国としての歴史は浅いけれど、その分多くのことがあったから現代にも1つ1つの出来事が濃く残り影響している」と言っていました。韓国は歴史上、日本との関わりも深いため韓国語を勉強していく中で、韓国の歴史を学ぶことは必須だと考えていました。そのため、韓国で実際に生活し現在の韓国を感じながら、歴史を学び過去と現在を比較できたそんな時間になりました。


左上:東大門 右上:韓国のテーマパーク ロッテワールド
左下:キョンヒ大学平和の殿堂 右下:チャムシルオリンピック競技場


1年間の韓国留学を通して学んだことはたくさんあるのですが、特に異文化に実際に触れながら生活をしたことが1番の学びといい経験になったと思います。私が大学で専攻している分野が異文化と国際社会であるため、専攻分野の学びにもいい影響をもたらしました。また韓国で生活することによって、より日本の文化や社会問題に目を向けるようになりました。国際社会から見た日本という、客観的な見方が身に付いたと思います。4月からは最終学年となるため、留学で得た経験を就職活動や卒業研究に活かしながら、引き続き韓国語の学びを深めていくつもりです。


 
人文社会学類3年 山下初華