尚絅学院大学

国際交流エッセイ リレーエッセイ

【国際交流リレーエッセイ 第29回】1年間の日本留学を振り返って

2020/09/10

国際交流リレーエッセイ第29回は、2019年9月から1年間本学に留学した、中国・浙江越秀外国語学院の鐘 周頴(ショウ シュウエイ)さんです。鐘さんは学内で開催された日本語スピーチ大会で見事1位に輝くなど、大変優秀な成績を収めました。 1年間の留学生生活を振り返った鐘さんの感想をご覧ください。

1年間の日本留学を振り返って

高校の時、私は英語の代わりに日本語を選んで、大学の入学試験を受けました。その時から、日本語を学び始めました。浙江越秀外国語学院に入って、日本語課の学生になりました。私は、自分の目で見て、本当の日本を知りたいと思いました。それから、2年間の勉強を続けて、やっと尚絅学院大学への交換留学生として日本にやってきました。

日本にきたばかりの自分は、正直なところ日本語力についてかなり不安がありました。その時、アニー寮のお母さんが空港まで迎えに来てくれていました。そして、私を連れて、食品や布団などを買いに行ってくれました。クリスマスの夜、お母さんの家でパーティーに参加しました。みんなと一緒に食事をしながら、いろいろな話をしました。最初の不安感はすっかり消えてしまいました。  


前学期は、学校の近くのアニー寮に住んでいました。寮は大きくて綺麗で、私もこのきっかけで、料理を作り始めました。そこに日本人の学生さんもいました。彼女と一緒に料理をしたり、交流したりすることで、自分の会話力もだんだん向上したと思います。

中国では、18歳になると、もう大人だということになっています。日本では、20歳で大人です。名取市で日本の成人式に参加しました。素敵な着物を着ている女の子の姿がとても綺麗で忘れられないです。中国と日本、2回の成人式に参加したことで、中国と日本の成人式の異なる点が分かりました。


冬休みに、私は仙台市にある学生寮に引っ越したことで、一人の暮らしが始まりました。そこは賑やかで便利な場所なので、よくショッピングや食事に出かけました。週末、広瀬川沿いをサイクリングしました。そこで、涼しい風に乗って、夕焼けの景色を眺めていました。また、三神峯公園でお花見をして、満開の桜の写真をたくさん撮りました。仙台市の八木山動物公園、うみの杜水族館、仙台城などの名所を見物しました。
先生と留学生、日本の学生さんたちと一緒に、初めてスキーをやりました。私は中国の南方の出身ですから、雪をあまり見たことがありません。何回転んでも諦めないで、少しずつ滑れるようになりました。とても楽しい日でした。


後期の授業がすべてオンライン授業の形になって、先生や友達と会えなくて、寂しいし、長い資料を読むことも難しく大変でしたが、それでも、それも学習の一つだと思います。よい成績を取るために、一週間かけて食品学という授業の期末試験を準備したことが印象に残っています。コロナウイルスの影響で色々と大変な中ですが、留学生活が終った後も、今まで以上に精一杯勉学に励みたいと思います。

帰国する前に、日本人の友達と別れるのはとても悲しいことです。チューターの美緒さんから、学習や生活に関するアドバイスをたくさんもらい、大変助かりました。美緒さんが牛タンの店に連れていってくれて、本場の牛タンを食べてみました。とてもいい味でした。本当にありがとうございました。そして、サポーターの楽人さんは学校でよく声をかけてくれて、いつも笑顔で優しく接してくれました。二人とも、コロナが収まったら、ぜひ中国に遊びに来てほしいです。次に会える日を心から楽しみにしています。


日本に来てからあっという間にもう一年が過ぎました。この一年間の留学生生活では、たくさんのことを経験し、たくさんのことを学ぶことが出来ました。初めて一人暮らしをしたこと、初めて引っ越しをしたこと、初めて日本の授業を受けて、日本人の学生さんと一緒に勉強をしたこと、また初めてスキーをしたことなど、これは私にとって、とても貴重な思い出です。
日本に来てよかった、仙台に来てよかった、また尚絅に来てよかったと思っています。この一年間の記憶はずっと心に残って、いつまでも忘れられません。ありがとうございました。

交換留学生 浙江越秀外国語学院 鐘 周頴