尚絅学院大学

人文社会学類 お知らせ

【授業紹介】写真論(菊池哲彦先生)

2021/09/27

「写真論」とはどういう科目?

学生の課題作品1:決定的瞬間(2018年度)

学生の課題作品1:決定的瞬間(2018年度)

写真論の授業を通して、写真表現の歴史の概略を理解するとともに、写真を「なんとなく」眺めることから脱却し、写真を主体的に「読む」ための基本的態度を身に付けます。 写真表現史の理解を通して、写真表現が持つ批評的・創造的可能性を体験的に学ぶことがこの授業のねらいです。

具体的には何をするの?

学生の課題作品2:ニューカラー(2019年度)

学生の課題作品2:ニューカラー(2019年度)

写真表現の歴史を「決定的瞬間」「ニューカラー」「ポストモダン」という三つの表現のコンセプトを解説します。その上で、その理解をより深めるために三つのコンセプトに基づいた課題作品を各自で実際に撮影しプレゼンテーションを行ってもらいます。課題作品の撮影はスマートフォンの内蔵カメラでかまいません。

参考までに、これまでの授業で履修学生が制作した作品を三点、掲載しておきます。

この授業は、すべての履修者に自分の課題作品の撮影とそのプレゼンテーションを複数回行ってもらいますので、履修制限(履修は15名まで)を行います。履修を希望する人は、必ず、シラバスをよく読んでおいてください。

何が身につくの?

学生の課題作品3:ニューカラー(2020年度)

学生の課題作品3:ニューカラー(2020年度)

本学は、美術系大学ではないので、「美しい(映える)写真」を撮影するためのテクニックを修得するのがこの授業の目的ではありません。

 写真表現史における表現のコンセプトを学び、それに基づいて実際に自分で写真を撮影し、それを自分で解説することによって、写真を「なんとなくキレイ」として眺めるのではなく、「写真の意味を批評的に読み解く力」を身に付けることがこの授業のねらいです。

 「写真の意味を批評的に読み解く力」は、もはや芸術家や批評家のような特別な人にだけ求められるものではありません。情報が溢れる現代社会を生きていかなければならない私たちは、情報を、「なんとなく」と受け取るだけでなく、批評的に読み解き、新たな価値を生み出すことがもとめられます。この授業で身に付けることを目指す「写真の意味を批評的に読み解く力」は、現代社会で求められる「情報を批評的に読み解き、新たな価値を生み出す力」でもあります。