尚絅学院大学

教員紹介

杉山 弘子 (すぎやま ひろこ)

杉山 弘子

所属
教育部門 
職位
教授 
学位
教育学修士 
担当科目
保育の心理学、子どもの理解と保育、保育内容指導法言葉、乳児保育、障害児保育の理論と実践、子ども家庭支援の心理学 

授業担当分野の概要(卒業研究を含む)

乳幼児期の発達の特徴を理解し、保育者との信頼関係・遊び・仲間関係に視点をおいて保育のあり方を考える。

研究分野と所属学会

【研究分野】発達心理学

【所属学会】日本教育心理学会、日本発達心理学会、日本保育学会、日本発達支援学会

研究のキーワード

乳幼児の発達と保育、仲間関係、話し合い、特別な支援を必要とする子どもの保育

現在の研究テーマ

1) 幼児期における協同的活動のための話し合い
2)保育の場における発達支援

研究成果の概要

1) 4歳児クラスと5歳児クラスにおける協同活動に関する子どもたちの話し合いについての保育者の認識を明らかにすることを目的として、保育者146名を対象に調査を行った。4歳児クラスと5歳児クラスの比較を通して、次のような結果が得られた。(1)保育者は、5歳児クラスでは、より多様なテーマについて、より多くの話し合いの機会を設けていた。(2)保育者は、5歳児クラスにおいては、合意形成のための行動をより重視していた。(3)保育者は、5歳児クラスでは、多数決に関する手続きをより重視していた。
2)保育の場における発達支援の要点を考察した。生活の場面では自分でしたいという子どもの要求に大人が気づき、大人との共同を経て一人でできるようになっていく過程を支えること、遊びの場面では子どもの主体性を尊重し、遊びのおもしろさと仲間関係を視野に入れた支援を行うことで、子どもは活動の主体として育っていけると考えられる。仲間 と遊ぶこと、仲間に受け入れられることは、子どもに情緒及び行動の安定をもたらす。ま た、話し合いができる仲間関係を築いていくことでクラスが安心できる居場所になり、 子どもたちは生活と遊びを充実させながら発達につながる経験を積み重ねていくことがで きるようになると考えられる。

主な業績(研究実績・作品発表)

1)杉山弘子(2023)仲間関係とクラス集団の育ち.飯島典子・本郷一夫(編著).シードブック 子どもの理解と援助.建帛社.82-90
2)杉山弘子(2022)保育の場における発達支援.発達支援学研究.3(1).15-23
3)杉山弘子・坂本由佳里(2022)幼稚園と家庭との連携のあり方に関する研究.保育の研究.30.55-67
4)杉山弘子・本郷一夫(2022)協同活動に関する幼児の話し合いについての保育者の認識-4歳児クラスと5歳児クラスの比較-.発達支援学研究.2(2).70-87
5)杉山弘子(2021)乳幼児期の発達・保育研究と保育支援-保育の場で求められる支援のあり方-.発達支援学研究.1(2).21-27
6)杉山弘子(2019)仲間関係の発達.本郷一夫・飯島典子(編著).シードブック 保育の心理学.建帛社.90-101
7)杉山弘子・坂本由佳里(2018)特別な支援を必要とする子どもの行事への参加と仲間関係.尚絅学院大学紀要.75.35-44
8)杉山弘子(2018)障害のある子どもの育ちと仲間関係 仙台保問研の実践記録の分析より.季刊保育問題研究.289.109-126
9)杉山弘子(2016)5歳児クラスにおける合意形成のための多数決の使用.尚絅学院大学紀要.72.1-10
10)杉山弘子・佐藤由美子・前田有秀(2016)保育所の1歳児クラスにおけるかみつきについての考察.保育の研究.27.38-49
11)杉山弘子(2015)協同活動のための話し合いに関する幼児の認識:ルールと他者感情の認識に焦点を当てて.尚絅学院大学紀要.69.9-21
12)杉山弘子・佐藤由美子・前田有秀(2014)0歳児保育における保育者-子ども関係.尚絅学院大学紀要.68.113-125

主な地域・社会貢献活動

宮城県社会福祉審議会委員(2009年~現在)

主な学内活動

保育科長・保育専攻科長(2007.4~2008.9)
子ども学科長(2017.4~2019.3)
附属幼稚園長(2019.4~2023.3)

その他

【出身地】山形県
【趣味】散歩、旅行