現代社会学科 お知らせ

現代社会学科ゼミ紹介⑥ 杉座秀親ゼミナール

2016/07/18

人と自分は違うこと、それが生命の有限性にたいする遠近の状態によること、また他者との信頼関係に支えられて自分がいること、それによって自分史の書き直しが可能になり、自分の人生をより深く理解できるようになります。

プロフィール

杉座 秀親(すぎざ ひでちか)
 
サンフランシスコ講和条約と日米安保条約が発効した年に北海道に生まれる。
 
学生時代、本屋で偶然手にした小沢昭一の『私は河原乞食考』(岩波現代文庫)をきっかけに、「日本の余暇」を勉強することに決める。この本は、日本の名だたる先駆者たちの研究を教えてくれた。世は変わり、軟派の社会学として軽視されていたこの分野が、希望のもてる研究領域となった。うれしい限りである。


ゼミの特徴

 ゼミのテーマは「自分史を書く」ことです。自分の誕生から大学4年生まで、時間の流れを土台にし、そのあいだに自分におきた大きな出来事(部活、受験などなと)を記述しながら、現在からみた過去を解釈し、秩序づけることを目的としています。

 出来事のうち、東日本大震災の記述は受講者の共通の課題となっており、震災を構成するさまざまな事実とそれを解釈することとの一人ひとりの違いを学びます。震災の発生時といま置かれている自分の状況を比較することによって、過去が書きなおされるものであることを知ることができます。


ゼミの2年間

 「自分史」のゼミを受講する学生には2年半をすすめています。まず2年生の後半で、「自分」というテーマを社会学がどのように捉えてきたかについて、テキストを輪読します。「自分」に対する考え方は、時代によって少しずつちがっているからです。そのちがいを整理し、現在の社会学ではどのように「自分」を理解しているかを学びます。

 3年次のテーマは、自分史の年表を作成することです。テキストを用いて、1年ごとにその年の大きな出来事、政治、出版物や映画、テレビ番組、流行歌、スポーツ、流行したモノやコト、流行語、新商品などを調べ、それを報告します。報告は毎時間
 一人一回割り当てられます。欠席しなければならない時は、自分の分担箇所を全員分複写し、ゼミ長ないし副ゼミ長に配布をお願いします。したがって無断欠席は論外です。またテキストの報告と並行して自分の1年ごとの出来事を記録していきます。1年でこの作業を仕上げます。

 4年次は夏季休暇前までに、作文の技術を勉強します。自分史のなかの1年を選んで作文し、それを添削しながら、技術の習得につとめます。これと同時に、卒業研究の目次を作成します。後期はそれにもとづいて自分史を二部作成します。一部は提出用とし、もう一部は自分用として2年半の成果を自分に聞かせ、できれば保存して自分史の続きを書く準備をするためのものとします。


過去の卒業研究例

タイトルはすべて「自分史」です。ここではサブタイトルをあげておきます。
 
①野球をとおして成長した自分
②私の性格形成の発見
③「スポーツだけの人生」の記憶を解体する
④私がつくられるまでのあゆみ
⑤変化し続けてきた私、変化し続けていく私
⑥「私」は固定した人間ではない
⑦堆積する時間のなかで