人間心理学科 お知らせ

目で味わう?食べて味わう?そうだ実験してみよう! [人間心理 池田]

2017/06/01

ある日、授業を受けていた学生さんから「かき氷シロップは基本的に同じ味だ」という衝撃的な情報を仕入れてしまいました。これは面白いぞ!
私たちは、普段、どれだけ視覚情報に頼って食べ物を味わっているのでしょうか。ということで、シロップを使って実験してみました。実験に参加してくれたのは、認知心理学Ⅱを受講している9名の学生さんです。

今回使用したのは、4種類のかき氷シロップ(イチゴ・レモン・メロン・ブルーハワイ)です。原材料の違いは、着色料だけ。つまり色が違うだけです(注:香料成分が入っていますので、厳密には香り成分が異なる可能性はあります)。


さっそく実験開始です

実験は簡単です。炭酸水にかき氷シロップを同量ずつ溶かして、①目を開けた状態で味を当てる、②目を閉じた状態で味を当てる、の2種類です。

それぞれの実験で、4種類の味をそれぞれ2回ずつ、計8回味わってもらいました。というわけで、参加者さんは、一人で16回も味当てクイズに挑戦します(4種類×2回×実験2つ)。


結果は?

さて、「目を開けた状態」と「目を閉じた状態」どちらが味を当てることができたでしょうか?考えるまでもありませんが、目を開けた状態では誰も味を間違うことがありませんでした(正解率100%)。ところが、目を閉じてしまうと、正解する確率が半分にまで減少します(図1)。

図1 開眼・閉眼ごとの平均正答数(9名分)

図1 開眼・閉眼ごとの平均正答数(9名分)

それでは、どの味がわかりやすいのでしょうか?目を閉じていた時の実験データについて4種類の味ごとの正解数を出してみました(図2)。レモンの正解率が若干高いようには見えますが、4種類の味の正解数にはほとんど違いはないようですね。

図2 閉眼時の味ごとの平均正答数(9名分)

図2 閉眼時の味ごとの平均正答数(9名分)

こうして実験をしてみると、私たちは食事中に「目で半分味わい、舌で半分味わっている」のかもしれません。
綺麗な盛り付けでご飯を食べるというのは、私たちが思った以上に味わいを増す大事な秘訣なのかもしれませんね。

もちろん「誰と一緒に食べるのか」は、おいしさを増す大事な要素でしょう。
今回は「正しい味を判断できるか」でしたが「どれだけおいしく感じるか」というのも実験したら面白そうです。
さて、皆さん、一緒に実験してみませんか?

文責: 人間心理学科 准教授 池田和浩

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