(連載)ネット・ゲームの問題について学ぶ
2026/07/14
第1回 ネットやゲーム依存って本当に病気なの?
「うちの子はゲームばかりしていて大丈夫なのだろうか。」
保護者の方から、このようなご相談を受けることがよくあります。
同じような不安を抱えておられる方も多いのではないでしょうか。
最近では「ネット依存」「ゲーム依存」という言葉も広く知られるようになりました。
しかし、実は、この二つは少し意味が異なります。
「ネット依存」は研究では広く用いられている概念ですが、精神疾患としての「ネット依存症」は、現在のところ正式な診断名にはなっていません。
一方、「ゲーム障害(Gaming Disorder)」は、ゲームの使用を自分でコントロールできず、学校生活や仕事、健康、人間関係などに大きな支障が生じる状態を指します。
世界保健機関(WHO)が定める国際的な診断基準(ICD-11)に収載されている、専門的にも裏付けある状態です。
日本での調査では、そのような状態が疑われる人は全体の約1%程度と報告されています。
ゲームを長時間しているからといって、すぐに病気というわけではありません。
注意してみていただきたいのは、「ゲーム時間」の長さだけではありません。
- 睡眠不足が続いている
- 学校や仕事に支障が出ている
- 家族との会話が減っている
- ゲーム以外への関心が極端に低くなっている
といった、生活全体への影響です。当てはまるものがあっても、それですぐに障害であるというわけではありません。次の一歩を考えていきましょう。
また、ゲームを無理に取り上げるだけでは解決しないことも少なくありません。ゲームは、本人にとってストレスや不安を和らげる役割を果たしている場合もあるため、「なぜゲームが必要になっているのか」という背景を理解することも大切です。
この連載では、ネット・ゲームの問題について、心理学の立場からできるだけ分かりやすくお伝えしていきます。
ご質問がありましたら、ぜひ匿名質問フォームからお気軽にお寄せください。いただいた質問は、個人が特定されない形で、このページのQ&Aコーナーで順次ご紹介・回答していきます。
今回のポイント
- 「ネット依存」は研究で広く用いられる概念ですが、正式な病名ではありません。
- 「ゲーム障害」はWHOが認めた診断名です。
- 大切なのはゲーム時間ではなく、生活への影響です。
- 背景にあるストレスや困りごとにも目を向けましょう。
Q&Aコーナー
Q1 小学生でもゲーム依存になりますか?
A1 ゲーム時間だけでは判断できません。生活への影響を見ていくことが大切です。
Q2 ゲーム機を取り上げれば治りますか?
A2 一時的には減ることがありますが、それだけでは根本的な解決にならない場合もあります。
あなたの疑問をお寄せください
「こんなことを聞いてもいいのかな?」
と思うようなことでも構いません。
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次回(第2回)8月更新予定
ゲーム時間が長いと依存なの?
「1日何時間なら危険なの?」
という疑問について解説します。
・本相談室では、月に1回無料の電話相談を実施しております(8月は8日(土)午後1時から4時まで)
一人で悩まずに、ご相談ください。専門スタッフが一緒に考えます。
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同じ悩みを抱える保護者同士で情報交換をしながら、専門スタッフも一緒に考えていきます。「話を聞くだけ」の参加でも歓迎です。
リンク: https://forms.gle/gCMBRmfoqJM7LPYQ6
その他、ご不明の点があれば、尚絅学院大学臨床心理相談室(tel:022-381-3516) までお問い合わせください