OMEP世界大会で研究発表
2025/08/15
OMEP(世界幼児教育・保育機構)の世界大会で、共同研究グループ(SIREC)として研究発表を2件してきました。参加者は皆尚絅の関係者である齊藤、荒尾、金野、東です。世界の友人たちとの再会、そして新しい出会いに感謝します。
イタリアのボローニャで
↑大会会場となったSavoia Hotel Regencyで
今年のOMEP世界大会は、7月14日〜18日にイタリアのボローニャで行われ、私たち研究チームは16日からのプログラムに参加してきました。
成田からドバイまで10時間、ドバイからボローニャまで5時間でした。しんどかったけれど、隣に座っていたお二人はブラジルに行くとのこと。成田からの10時間+ドバイから15時間かけてサンパウロに向かうそうです。そこから赤道付近の町までさらに5時間飛ぶんだとか!びっくりでした。それだけ世界は広くて大きいということですね。私は神さまの創造の業の偉大さを感じました。だって宇宙から比べたら地球はちっぽけなのですから。
大会テーマは「保育における芸術と文化」
↑開会式の様子
現地に到着するなり情報収集と発表打ち合わせのためボローニャの街へ。世界最古の大学の校舎に入って大学人としての自覚と使命を新たにしました。
16日の午前はSchool Visitということで各人分かれてボローニャ市内の様々な施設を訪問しました。レッジョ・エミリアに倣った保育施設、教会が取り組んでいる福祉施設、子どものための音楽番組を制作するテレビ局などを見学しました。一緒に参加した人たちとの意見交換も有意義でした。
午後からはオープニングセレモニー。街中にあるArena del Sole Theatreで行われました。
世界からの60カ国以上のOMEP加盟国が紹介され、世界OMEPの総裁、イタリアOMEPの総裁からスピーチがありました。今大会のテーマは “Arts and Culture in Early Childhood Education: Play, Expression, Participation”ということで、私は大きな期待を持って参加させていただきました。
パーティーでは、右手にワイン、左手にパスタ、ピザ、生ハム、チーズを盛ったお皿を持って様々な国の人々と交流しました。若者たちの奏でる音楽にも魅了されました。彼らを指導していたイケメンのイタリア人男性は、乳幼児保育施設の音楽教師だというではありませんか。全く驚いてしまいました。
ポスター発表は2件
↑ポスター研究発表の様子
17日、18日と一件ずつ研究発表(ポスター発表)をしました。主題は以下の通り。
・THE POWER OF SOFT PUPPETS THAT MOVE ONLY THEIR MOUTHS
・EMPOWERING CHILDREN IN EARLY CHILDHOOD CARE - INSIGHTS FROM CAREGIVERS ON NAVIGATING RADIATION CONTAMINATION AND THE COVID-19 PANDEMIC
様々な国の方々が関心を持って読み、質問し、討論いたしました。たどたどしい英語だとしても、世界の子どもたちのために、その保育の実現のために、皆集まって議論し交流しているのです。みんな心は一つだと思いました。
戦火の中で過ごしている子どもたちのことを思うと心が張り裂けそうになります。1日も早く戦争終結して、子どもたちが元気に遊べる日常が戻ってくること、各国の豊かな芸術・文化に触れて健やかに成長できることを願わずにおれません。研究者として、また、SIREC研究チームとしても、子どもの幸福と世界の平和にこれからもしっかり焦点を当てて、保育研究を継続していきたいと改めて決意しました。また、尚絅の学生たちに伝えいっしょに考えていきたいと思います。(東)