杉霞抄 vol. 1 陽気に誘われて(植物編)
2023/03/21
3月21日(春分の日)晴れ、気温19℃、陽気に誘われて「尚絅の森」に入ってみました。今年はスギやヒノキがいつになく張り切っているようなので、せっかく外れたマスクを着用して行きます。まだ木々には葉が出ていませんが、サクラ同様、里山の春も一週間以上進んでいるようです。
錦糸卵のような花弁はマンサク(Hamamelis japonica・マンサク科)です。里山で「先ず咲く」花から訛って「まんさく」、本当でしょうか?
マンサクの花
暖簾のようなのはキブシ(Stachyurus praecox・キブシ科)の花序、7月になると球暖簾のように実を着けます。
キブシの花
陽当りのよい南面路肩にはカタクリ(Erythronium japonicum・ユリ科)もたくさん咲いています。今年は特に早いです。葉っぱも食べごろですが、花が咲くまで8年くらいかかることを思うと気の毒で食べられません。。。
カタクリ
林床でカタクリと先陣を競うショウジョウバカマ(Heloniopsis orientalis・シュロソウ科・旧ユリ科)も負けてはいません。咲いたばかりなのでまだ首をひっこめていますが、カタクリと違って花期が長いので、これから徐々に伸びて4月には立派なオラウータン(猩々)になります。
ショウジョウバカマ、来訪はキマダラハナバチの一種
遠くからも目立つ黄色い花の群れはミツマタ(Edgeworthia chrysantha・ジンチョウゲ科)です。和紙の材料として植えられたのでしょうか。傍にコウゾもあります。
ミツマタの花