現代社会学科 お知らせ

国連防災世界会議パブリックフォーラム「私たちが伝えたいこと」報告

2015/03/17


原発論議は民主主義の究極の試金石

2011年4月22日、米国ハーバード大学のマイケル・サンデル教授は「福島第一原子力発電所の事故を受け、いかに原発の将来を議論するかが(日本の)民主主義の究極の試金石となる」と述べました。

今回のイベントは、サンデル教授の問題提起に対する一つの応答でした。
様々な思惑が絡み率直な議論が難しくなっている福島原発事故と原発問題について、日本の私たちは開かれた対話を可能とする公共空間を創り出すことができるのでしょうか?

今回のイベントでは4つのセッションを設けました。
第1セッションでは、相馬高校放送局が制作した震災関連作品の上映と、同放送局の生徒・OG、宮城県・福島県の高校生を交えてのトークセッションを行い、原発事故の被害者となった子ども達が何を感じ、考えているのか、を学びました。

第2セッションでは、尚絅学院大学・同附属幼稚園教員が文部科学省科学研究費助成金により実施した福島県下保育園・幼稚園における福島原発事故による放射能被害の影響に関する調査の結果報告を行いました。

第3セッションでは、認定NPO法人JKSK女性の活力を社会の活力にが取り組んできた東日本大震災の復興支援活動に関する報告と今後の活動計画が紹介されました。

第4セッションでは、大川真吉野作造記念館館長による総括の報告が行われました。民主主義が機能するためには「尊敬と信頼」が必要であるという吉野作造の洞察は、現代日本の民主主義が原発問題という深刻な課題に取り組む上で忘れてはならないポイントです。

また、第1セッションと第2セッションの後の休憩時間には、在仙大学茶道部有志による抹茶と和菓子の振る舞い、小学生によるお琴の演奏、日本舞踊の披露が行われ、和やかなひと時を持つことができました。

そして、何よりも、このイベントを通じて様々な出会いと繋がりが生れました。
相馬高校放送局の発表を聴いていた米国のNGO関係者は、「原発問題は(米国に暮らす)自分たちの問題でもあることを思い出させてくれてありがとう」と語っていました。

今回のイベントを通じて、私たちは、大学は日本社会における知のセンターとして公共空間を創り出す力を持っているということを確信することができました。

最後に、このイベントの実現にご協力をいただいた関係団体の皆さま、子どもや若者達に心より感謝申し上げます。  


主催: 大震災と向き合うために・未来の地域づくり人材育成ネットワーク
(尚絅学院大学、尚絅学院大学附属幼稚園、認定NPO法人JKSK女性の活力を社会の活力に、相馬高校放送局、特定非営利活動法人フリー・ザ・チルドレン・ジャパン、吉野作造記念館)
協力:株式会社内田洋行、特定非営利活動法人みやぎスマートアグリ、杜の都伝統文化活性化実行委員会、さくらお琴教室、東北大学・東北薬科大学・尚絅学院大学茶道部