尚絅学院大学

学校教育学類 お知らせ

【学校教育学類】 本年度後期のリモート学習支援について(小池敏英)

2022/02/01

 学校教育学類・小池敏英研究室では、特別支援教育の知識を基に、教育臨床活動を行うことを通して、教育的支援を行う力量形成を目指しています。
 教育臨床活動として力を入れてきたのは、リモート学習支援を行う力量です。本年度の後期では、宮城県塩釜市立小学校1校、宮城県名取市立小学校1校におけるLD児の読み書き学習を、リモート学習支援によりお手伝いしています。仙台市教育委員会のモデル事業(「ローマ字・英語の読み書きに困難のある児童生徒への支援充実モデル事業」)では、仙台市立小学校2校の5・6年生のローマ字学習についてサポートしてきました。リモート支援を本格的に始めてから2年たちましたが、学生の方々の力量がアップしてきました。個別支援では、一人の学生が、平均して1人から2人を担当しています。
 リモート学習支援では、教材を、PCアプリで呈示します。図1は、リモート学習支援をしている様子です。小学校で支援を受けている子どもの様子を、見ることができます。
 PCアプリは、研究室で自作したものです。学習した結果は、PCにデジタルデータとして格納されます。学習支援する中で、PCの操作やデジタルデータの扱いに習熟し、教育臨床に必要なICTスキルを習得します。


 最後に、研究室の活動について質問をした時の、学生の方の答えを紹介したいと思います。

●研究室の活動の目標は何ですか?
私たちは、学習支援を通してどんな子どもたちにでも勉強を好きになってもらいたいと思っています。そのために、研究室の皆と議論して支援方法を共有していくことで障害を持っている子のやる気、勉強への意欲を高めていくことを目標にしています。

●研究室の活動の中で大切にしていることは、何ですか?
分からないことは分からないとはっきりと伝えることです。自分が分からないまま事を進めると子どもにも失礼になるので、あらかじめ情報ややり方をみんなで共有するようにしています。このことは、子どものため、自分の勉強、経験のためにも大切にしています。

●研究室の活動の雰囲気はどのようなものですか?
とても和気あいあいとしていてみんな仲が良いです。常にみんな笑顔で行っていて、先生の話が難しくてもみんながいるから取り組むことができています。それぞれが支援に慣れていて自分とは違う支援方法やプログラミングを行っているのを目の前で見ることで、常に互いをリスペクトしています。雰囲気自体とても良いので、環境に恵まれているなと感じます。

●研究室の活動の中で、一番印象的なことは何ですか?
漢字を書くことに対して苦手意識を持っていたお子さんが、一緒に漢字を勉強していくことで、漢字を好きになり漢字検定の勉強を始めたと聞いた時はとてもうれしくて、学習支援を行ってきてよかったなと思いました。