尚絅学院大学

「日本語で留学生と楽しく話そう♪」日本語学習会⑥の報告


前回に引き続き日本語学習会が11月2日に開催されました。今回の司会進行は表現文化学科の稲澤努先生、プレゼンターは、ベトナム人留学生現代社会学科1年ブイ ルオン クエットさん(ベトナム出身)です。

ブイさんは日本の交通ルールが、なぜ歩行者は右側通行なのかということを自らの実体験や歴史的背景から調べ発表しました。そもそも日本は歩行者は左側通行であったそうですが、その理由は武士が刀を左側の腰に差していて、この格好で右側を歩いていると他の武士とすれ違う時に刀がぶつかってしまうためであるとのことです。しかし、次第に右側通行に変わっていった背景としては、フランスのナポレオンの影響で彼が左利きであったという説など調べた事を自らの推測などを交えて様々な視点から発表してくれました。また、ベトナムでは歩行者も車もどちらも右側通行であるということも述べていました。歩行者や車両の交通ルール、また世界の交通ルールの違いなど普段気にした事のない当たり前の事を改めて考えさせてくれました。
先生方からは、とても興味深い内容であり面白いという評価を受けていました。また、ネットや文献を調べる際には、そこに掲載されているデータをそのまま信用するのではなく、そのデータの根拠が何なのかきちんと裏付けできるようになると、更に発表内容に重みが出るとのアドバイスをもらいました。
世界ではそれぞれの国によって歩行者や車両の交通ルールが異なっていますが、同じ国の中でも地域によって異なる交通事情がある事も先生から学ぶ事ができました。日本では例えばエスカレーターについて、本来は危険なため歩行はいけないのですが、習慣として立ち止まる側と追い越して歩いて行く側が左右に分かれていますが、東京と大阪では逆であり、仙台でもJRと地下鉄では逆であるということを教えていただきました。そのため、今回の発表内容を更に国の地域によっても異なるという視点から調べてみると更に面白い調査結果が得られるのではないかとのアドバイスをいただきました。
また、普段の授業でも分からない事や疑問点はぜひ積極的に質問してくれると、日本人が普段当たり前だと思って考えていない事に気付く事が期待できるため、遠慮せずにどんどん質問して欲しいとのことでした。
ブイさんはこれらの意見やアドバイスについて素直に耳を傾け積極的に学び吸収していこうという姿勢が伺えました。
 終わりに、雑談の中でブイさんについて色々と知る事ができました。出身はベトナムのハノイで、日本に来るのは今回の留学が初めてではなく、以前3年間名古屋市でテーブル作りの研修生として働いていた事があるとの事でした。そこでの仕事を通してテーブルを作れるようになったため、自分の部屋に折りたたみ式のテーブルを作ったとの事で、意外な才能がある事が分かりました。現在はラーメン屋でバイトをしており、夜はそこでのまかないをいただいているという事です。普段は朝は生協でパンなどを買い、昼は学食で食べているという事です。今回の日本語学習会でブイさんとお話をさせていただき、笑顔が多く明るく優しい性格でありとても話やすいと感じました。ブイさんを見かけたら皆さんぜひテーブル作りの話やバイトでのラーメン作りの話など積極的に話かけてみてください。きっと素敵な笑顔で返してくれると思います。
 今回の日本語学習会で留学生について様々な事を知ることができました。この会はどなたでも参加する事ができますので、ぜひ皆さん参加していただき更に留学生の皆さんと交流を深めていただければと思います。


ページのトップへ